少子高齢化が進むわが国において,生活習慣病罹患者や寝たきり人口の増加は医療費・介護費の増大につながり社会保障制度を維持する上で問題になっています。日常生活において身体活動量を維持増進することが健康増進,生活習慣病予防のために重要であることは、良く知られています。しかし、多くの国民が理想的な身体活動を行っているとは言えない状況が一因となり,生活習慣病はわが国の死因の約6割,国民医療費の約3割を占め社会的な課題となっています。一方,子どもの体力低下,運動習慣の2極化により運動不足による健康障害と特定の種目に限った使い過ぎによるスポーツ障害,部活動における体罰・暴力問題など課題が山積しています。
これらの問題はわが国特有のものもあれば,世界共通の問題も多いためグローバル化が進む昨今,国内外に発信するとともに情報収集に努める必要を感じます.私はこれまで中高齢者の健康づくり,大学生を対象としたスポーツ・体育教育などの活動を通じて,自ら生活の質を高めるべく運動を通じた生涯にわたる健康づくりやアスリートにおける食事を通じた障害予防,パフォーマンスの向上に関する活動を支援してきました。このような活動への理解は,研究の発展と共に年々広がっているものの,まだまだ未成熟な分野であると思っています。
上記の課題を解決するために運動・スポーツの普及とともに,多人数に対する有効なヘルスプロモーションのあり方をICTの活用,都市交通,環境,健康教育などによって探っています。スポーツパフォーマンス向上,スポーツ障害予防のための取り組みとして,動作改善のためのトレーニング,スポーツ栄養に関する研究・普及,体育教育について取組みを行っています。